2016


『蛮勇引力・SOKKI・寒山拾得図』より拾得図 2015  H1800mm x W1500mm(額込み)
神郷紙・典具帖紙・石州紙・墨・胡粉・水干絵具・木製パネル・栂












『蛮勇引力・SOKKI・寒山拾得図』より寒山図 2016  H1800mm x W1500mm(額込み)
神郷紙・典具帖紙・石州紙・墨・胡粉・水干絵具・木製パネル・栂













『蛮勇引力・SOKKI・寒山拾得図』




『寒山拾得図』について。 寒山拾得という題材はある種のヒッピーとして生きる二人の怪僧を通して、世の中の持っている規範意識の外側から寛容さ や多様性の必要性を説いているものだと考えています。詩を詠み、悠々自適に暮らす二人の僧侶の奔放さは観る者に世俗的な規範から外れている存在に対する憧れを抱かせ、自分は何かを理解している、分かっているというおごりをあざ笑ってくれる存在として描かれてきたように思います。

ISILによる日本人拘束事件について、二人の友情物語なのか?官房長官曰くの「蛮勇」なのか? アメリカの国民的画家ノーマンロックウェルと浦島太朗を対峙させることで表現したいと思った。意図せず時代から取り残された主人公と古き良き時代の大国を代表する画家。自分の立ち位置やその時代の価値基準に合わせ、都合良く物語は書きかわってしまう。自分自身は世知辛い物語を望む傾向を持っているのではないだろうかと問いかけた。 制作中は画面から目を離すことはありませんが、ふとした隙間に通り過ぎるニュースに耳を傾け何か記しておくことができなかったかと思い、今回の制作にいき当たりました。葦の髄から天井を覗くような心境になってしまいますが、グローバル化していく世の中で情報が溢れれば溢れるほど、なぜかドメスティックな方向へと舵をきろうとする情勢や現象について、疑問に思いつつも何となく分かってしまう、と感じる自分もいたりします。狭まっていく見識の中でそういった世界の寛容さや隙間が失われてしまうことに危惧を感じつつも同時に多くの情報の中で目を閉じようと思えば、閉じる事のできてし まう世界でもある訳で、そういったアンビバレンスな状況をどう生きていくのか、二人の僧の存在を通じて考えられるような気がしている。










『SOKKI』 習作 2016











『[陰] 001』 2016 f 3号
絹本彩色










『[陰] 002』 2016 f 3号
絹本彩色










『[陰] 003』 2016 f 3号
絹本彩色










『[陰] 004』 2016 f 3号
絹本彩色










『[陰] 005』 2016 f 3号
絹本彩色