四宮義俊 / SHINOMIYA YOSHITOSHI

四宮義俊に関する情報をお知らせ致します。

『ファッジファクター』最終日

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四宮義俊個展『ファッジファクター』も本日が最終日になりました。
展示作品の『ファンク』について以前展示させていただいた、戸定歴史館館長補佐の齊藤洋一さんに作品についての文章を寄せて頂きましたので、載せさせていただきます。

  空間と空間が対峙していた。作品は八畳の和室を押しつぶそうとしているのか、あるいはそこと相似形の形態によって征服しようとしているのか。部屋を圧する かの作品は優美な表面とはうらはらの緊張感をかもし出していた。それだけではないだろう。繊細なタッチはエネルギーの奔流でもある。
作者は 128年前に建てられた戸定邸との対話を重ねた。最後の水戸藩主によって建てられた邸宅は9棟が連なり、部屋数は23に及ぶ。「ファンク」が陣取ったのは その一番奥、昭武の生母が暮らした最も静謐な空間である。八畳間が2つ続き、それに直角に四畳半の書斎が繋がる。
2011年、戸定邸を会場としたプロジェクト「日本画タイムスケイプ」で「ファンク」は披露された。
二間続きの空間に置かれた2つの立方体。人がかろうじて通れるだけの空間しかない。普段は柔らかな外光が差し込む空間はにわかにその密度を増した。
光と影、開放と密閉、静謐と騒擾、動と静、彩りと漆黒。
対話は幾重もの対比となり、作品を完成させた。伝統的な日本家屋の持つ性格と不可分とさえ見えるほどの佇まいがあった。
この部屋を見て二十数年になる。初めて見る組み合わせに伝統の持つ奥行きと創作の力を感じさせられた。
ある条件で突き詰められて誕生した作品はどうなるのだろう。戸定邸とはまったく異質の空間にこの作品が位置したとき、そこにはどのような価値が生まれるのだろうか。     齊藤洋一

 

『ファンク』の他にも映像作品も展示しておりますので、皆様お誘い合わせの上お越し下さい。
よろしくお願いします。

四宮義俊個展:『ファッジファクター』
会場:アートスペース羅針盤
会期:2012年3月19日(月)〜3月24日(土)
時間:11:00〜19:00(最終日は17:00まで)
〒104-0031東京都中央区京橋 3-5-3京栄ビル2F
TEL&FAX 03-3538-0160

四宮義俊公式サイト
http://shinomiya.main.jp
サラチ分析公式サイト
http://sarachi.michikusa.jp/#

 

 

 

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