Evergreen Project 島村楽器
2018年9月16日(日曜日)から全国の島村楽器各店舗及び島村楽器オンラインストア にて環境にやさしい楽器の収益の一部を森林保護活動に寄付する『Evergreen Project』が始まります。四宮はテーマビジュアルの制作とアートディレクターとして関連商品、ビジュアルに携わっています。関連商品は9月16日(日)より販売が開始されます。四宮のテーマビジュアルを用いたポスターも販売いたします。別売のフレームは素材まで自然環境に還元できるものをと考え抜いた商品になっています。
対象商品には、植物由来のバイオマスプラスチックを一部に使ったリコーダーやピアニカ、お米を原料に使ったオカリナなど。化石燃料を消費しない商品などがあります。今後も継続的にラインナップが増えていく予定です。是非ご期待ください。
Evergreen Project公式サイト
Evergreen Project プロモーションムービー
Evergreen Project
概要:楽器の資源に目を向けたCSR活動
・エコロジーをテーマに対象商品を展開していきます
・売上の一部を「緑の募金」に寄付し、国内外の森林保護に役立てます
コンセプト:”時を経ても色褪せない名曲”のように、継続的な展開を目指します
緑の募金について
実施団体:農林水産省 公益社団法人 国土緑化推進機構
実績:平成28年 募金総額/22億・苗の植付・配布本数:290万本
森林の整備面積:2,750ha・参加人数:213万人・緑の募金交付先件数(団体数):1万
http://www.green.or.jp/bokin/
『Evergreen Project』について
時としてゴミなのか作品なのかわからない物が出来上がってくることがあります。作家をやっていると度々そういう局面に立たされることがあり、アートや美術というジャンルには作品そのものが有用であるのか?無用なものなのかを計る尺度は非常に曖昧であり、作品そのものが実用的な機能を果たすこともあまりない。(ないからこそ意味があるのだけれど)アートというジャンルにはそういう問いや疑問がついてまわる。作った本人でさえその存在を訝しむことさえあります。アート作品に対するそういった問いは野暮なことのように思えますが、商売としてやっている以上、少なくとも胸を張っていたい部分ではあります。
島村楽器さんから『Evergreen Project』のお話をいただいた時にまず思い浮かべたのは、アートという実利的な物差しだけでは計れない足元の曖昧さに資源、素材の無駄遣いをしていないだろうか?という普段から抱いていた問いでした。そういった後ろめたさにも似た感情に対し、社会や環境に還元される素材を使った商品による自然保護活動という名目は自分にとって引き受けなければならない仕事のようにも思えました。
作品制作を行う際、作品を構成するための素材を吟味していく作業は必然的にその素材を「知る」ということと同義であり、知れば知るほど素材に対しての敬意のようなものが芽生えます。多くの表現活動にもデジタル化の波が押し寄せ、自分にとってもpcを使った作品作りは欠かせないものとなりつつあります。ですが、もの作りを極めようとすれば最後に行き着くのは手触りとして残る「実感」ではなかっただろうかと初心に引き戻されます。
鑑賞者や消費者に作品をとどける時、最後まで責任を持ちたいと考えるのは何も作家だけではなく、もの作りに関わる多くの職人さんや企業が持っているものでもあります。今回テーマビジュアルがより多くの皆様の目に留まることを期待しつつ、商品を通じてそういった気持ちを皆様にお届けするお手伝いできればと思い『Evergreen Project』にご協力させていただいています。
何卒『Evergreen Project』を宜しくお願いいたします。
四宮義俊