四宮義俊 / SHINOMIYA YOSHITOSHI

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「週末はギャラリーめぐり」 山本冬彦 ちくま新書

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コレクターとして楽しみやマーケットの仕組み、ギャラリーの情報。
果ては作家や美大生の置かれている状況まで、とても幅広くアートについて
扱われています。
作家紹介の項目で作品の図版と紹介の記事を載せていただきました。

は てさて本書ですが、山本さんのあまりにアクティブな活動には舌を巻くばかりですが、本書内での若手作家の現状の一節に『やりがいの搾取』や『自己実現の蟻 地獄』等の文言がでてきます。特に『やりがいの搾取』に関しては数年前に初めてこの言葉を目にしたときは、そんな仕掛けがあったのか!?と憤っていたのを 思い出します。結構単純なものです。

世の中をマクロに捉えれば、それらの文言が現在の自分達の世代に「なるほど、当てはまるかも しれない。」と思えます。個人的なミクロな場面に置き換えてみても、その場その場の選択と結果には「自己責任」という、わりと感情的な言葉がどこからとも なく心臓めがけて飛んできて、ルサンチマン状態に陥ってしまいがちです。その上に「やりがいの搾取」や「自己実現の蟻地獄」がおおい被さってくると、あっ という間に社会の犠牲者の出来上がりです。

社会的なシステムを変えるのはとても大変なことですが、とりあえず個人的に上記したよ うな状況に陥ってしまったと感じた場合、「自分がなりたい姿は絶えず一つしかない!」なんて思うと、この知恵の輪からは抜け出せません。その時々の自分が 偶然陥ってしまう状況の中でも、「こっち側にいる自分も意外とありだな!」と、考える方が無難かもしれない。と思う今日この頃。

ただ作家をやっていくとういうことを前提にすると、なかなか簡単には割り切れないのもまた事実。

四宮義俊公式サイト
http://shinomiya.main.jp

 

 

 

 

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